A Plague Tale(プレイグ・テイル)、正式名称は「A Plague Take: Innocence」。
世界的なパンデミックに見舞われた2020年、2021年ですが、新型コロナ肺炎も「Plague」(疫病)です。
ゲームの時代は中世で流行した「ペスト」を指します。
ネズミを媒介にして感染が爆発したと言われていますが、A Plague Tale(プレイグ・テイル)のメインキャラクターは「ネズミ」。
圧倒的物量のネズミにおののく、実は硬派なステルスゲー、A Plague Tale(プレイグ・テイル)をレビューします!
A Plague Tale(プレイグ・テイル)のネズミは怖い……
A Plague Tale(プレイグ・テイル)には大量のネズミが出ます。
ネズミ1匹なら全然平気でも、それが何十匹、何百匹、下手したら何百万匹も大量に湧いて出ます。
そっち系が苦手な人は、トレイラーを先にみて、生理的に大丈夫かどうかを確認しておきましょう。
ラスボスも、もちろんネズミ(だけではないですが)です。
グラフィックはキレイなのですが、とりあえずネズミのグラフィックが圧巻です。
途中からはもうネズミが多すぎて、波や闇の塊にしか見えなくなりますが、近づいてみるとうねうねと大量にいます。
ちょっとでもネズミエリアに踏み込もうものなら、即リトライ。
ゴリ押しとか、ダッシュでダメージを受けながら駆け抜けるとか、そんな甘っちょろいのは一切通じません。
ネズミは火や明かりのある所に来れない、というのがこのゲームの大きな要素で、大量のネズミがいて通れない通路を、松明をかざして進んだり、壁の松明をスリングショットで落として通路を確保したりして進む、パズル要素がふんだんに取り入れられています。
ネズミを避けるシステムは斬新。ありそうでなったパズル要素です。
洞窟の中で大量のネズミに囲まれ、手に持った松明一つを頼りに進む……
文章にすると大したことないですが、実際にプレイするとその頼りなさが不安になります。
パズルの難易度はそれほどでもなく、時々迷う時がある程度です。
ルールがしっかりしているので、火や明かりがある=ネズミが近づけない、通過するには明るくしてネズミを遠ざける、というところを意識していけば大丈夫です。
一部判定が微妙でどうするかわかりにくいところはありましたが、全体的にはスムーズに進みます。
ステージ全部を探索しようとするとそれなりに大変になりますが…。
A Plague Tale(プレイグ・テイル)は正統派ステルスゲー
主人公のアミシアは15歳の女の子。一緒に行動を共にする弟のユーゴは5歳。
兵士と面と向かって戦って勝てるはずがありません。
途中で急にムキムキになってなぎ倒すようなこともできません。
武器はスリングショット。投げるまでに数回振り回さないといけないので、連射もできません。
非常に弱いです。
途中で物理的に強い見方が同行してくれるところもありますが、基本的には二人行動。
そんな弱い姉弟ですから、いかに敵から見つからないように進むかがポイントです。
ゲームは大きく分けて、パズル要素の強いネズミパートと、ステルス要素の強い対人パートで構成されています。
ステルスゲームといえば、代表格はメタルギアソリッド。
ステルス要素が強いといえば、Last of Usやサイコブレイクなどですが、どのゲームも、敵に見つかっても走り回って逃げたり、ある程度倒して進んだりができます。
A Plague Tale(プレイグ・テイル)はそんなことできません。
見つかったら一瞬でリトライ。
なかなかにシビアです。
スリングを使って音を鳴らして注意をそらしたり、草むらに隠れて進んだり、ステルスゲーのポイントはしっかり押さえています。
後半になれば、スリングを強化して少しは楽にはなりますが、それでもステルスの緊張感は続きます。
ステージ割されているので、リトライすると最初からとなりますが、何度も挑戦していると行動パターンも見えてきますし、順に対処する方法もわかってきます。
ステージ制ステルスゲーにありがちな、1から10のうち、9まで行ってリトライした場合に、また1~9の手順を繰り替えす必要があるので、その辺は仕方がないといえば仕方がない部分ではあります。
こそこそ隠れて進むステージもあれば、こそこそ隠れながら一体ずつ処理していかないといけないステージもあり、ハラハラドキドキの連続で、とりあえず一周プレイしたらかなりおなか一杯になります。
また、数は多くないボス戦(特に序盤とラスボス)の難易度は凶悪で、打たれ弱すぎる(当たり前)アミシアがうっとうしくなってきます。
序盤のボスは最初は投げ出しかけましたが、結局YouTube攻略動画を見て解決しました。
ラスボスはパターンさえ見えれば何とかなります。移動ミス、操作ミスでリトライになることが多いので、結局は「ラストなんだから!」という気合でクリアしました。
A Plague Tale(プレイグ・テイル)の収集要素
もうね、こういう収集要素、なんとかならないですかね?
1周プレイした後に、結局収集漏れが大量にあることに気づきます。
特に強化系のアイテムの取り忘れは、後半にも響いてきます。
ネズミを回避して、敵兵士を回避して、ステージの隅々まで探索しないといけないのは中々にストレスです。
結局攻略サイトに頼ってしまう自分の情けなさ……
それでも、普通にプレイしても詰むほどに能力が低くなるわけではないので、だぁーっとプレイしても大丈夫なのは大丈夫です。
装備を改造できるポイントにたどり着いても、改造できるアイテムがない時は少し凹みますが……
ストーリー補完型の収集アイテムはともかく、強化系のアイテムはすぐわかるところに配置してほしい、と思ってしまうあたりが私がヘタレゲーマーなところですね。
A Plague Tale(プレイグ・テイル)のストーリーのキモは姉弟愛と序盤うざい弟と後半ヤバい弟
話のメインはアミシアとユーゴの姉弟愛。
といっても、ユーゴがまだ小さすぎるため、ストーリー上で言うことを聞かず、うっとうしい時も多々あります。
そりゃそうですよ。病弱な5歳で、しかも家族が大変なことになるんですから。
主人公を助けてくれる登場人物たち年齢はアミシアとさほど変わらない若さですが、基本的に良い人。
その対比でユーゴのうざさが際立つ時もあります。
でも最後は「ユーゴ、やべぇ……」ってなります。
ネタバレはしませんが、展開は楽しめました。
最初から最後まで、兄弟二人(あと仲間数人)がどうしようもない状況からの脱出を目指します。
そして頼れるものが噂レベルのどうしようもないものが多いです。
そんな中を切り抜けていくので、常に儚さというかヤバさがにじみ出ています。
一度プレイしたら最後のエンディングまでぜひ見てもらいたいストーリーです。
A Plague Tale(プレイグ・テイル)のレビュー:まとめ
ありがちなステルスとネズミを使ったパズル要素がうまく融合した名作TPSアクション、A Plague Tale(プレイグ・テイル)。
リトライ数はそこそこになるので、忍耐力は必要かもしれません。
けなげに頑張る姉アミシアと、ひ弱で純粋な弟ユーゴの物語ですが、続編の作成は決定しているようで、2022年に発売予定だそうです。
二人が成長したら、もうこのゲームの重要な要素がいくつか消えるよな…… とは思いますが、今から楽しみにしているぐらい、本作の出来はよかったです。
トレイラーを見てネズミが平気なら、ぜひ一度はプレイしましょう!
今ならXbox Game Passでプレイできます。