Alan Wake(アランウェイク)、Quantum Break(クォンタムブレイク)をXbox専用で開発したレメディーエンターテイメントのTPS、「Control(コントロール)」
でもなぜか、日本のXbox版では発売されませんでした……(日本ではPS4でのみ発売)
ちなみに、Xboxの北米ストアに行くと買えます。そして日本語も入っています。
なぜだっ!と勢いで北米版を購入しましたが、現在では日本でも配信され、Xbox Game Passにも追加されています。
Xbox Series X用は別実績扱いで、セーブの引継ぎもないので、Xbox One用をXbox Series Xでプレイ。
そんな日本のXbox・レメディーファンには紆余曲折のあった「Control(コントロール)」をレビューします!
Control(コントロール)のストーリーを理解しようとするな!
まず、開発元のレメディーエンターテイメントの私の思う特徴は、「アクション超よくできてる!グラフィック良い! ……ストーリー?いや、意味わからん」という感じ。
今作Control(コントロール)は、今までに輪をかけてアクションは良くてストーリーが意味不明です。
序盤から飛ばしまくり。何もついていけません。
よくわからないまま局長と呼ばれ、なぜか手から衝撃波が出せるし、変形する銃も持ってる。
「ヒス」なるよくわからない(別次元の存在?)みたいなのに襲われているので、それを解決するらしい。
Controlの舞台「連邦捜査局(Federal Bureau of Control)略称「FBC」には元ネタがあって、「SCP財団」という架空のインターネット上の団体がモデル。
自然法則に則らないオブジェクトを保護や隔離するという目的を持っていて、FBCも同じように、人々を危険にさらす危険なオブジェクト(襲ってくる自動販売機とか、増殖する時計とか)を保護しています。
これだけでももう結構意味不明ですが、弟に会いに来ただけでなぜかその局長に抜擢されたジェシーが主人公。
収集物もいろいろあって、謎のサイドストーリー的なものがわかる報告書がたくさん手に入りますが、これまた意味不明。
ところどころ塗りつぶされていて、たぶんプレイヤーの想像力を掻き立てる目的なのだろうけど、全体の話が分からず、拍車をかけて意味不明になっています。
最初はじっくり読んでいましたが、後半は流し読みでほぼ飛ばしていました。
日本語訳もなんだか変なのですが、全体の雰囲気が意味不明で変なので、日本語訳が本当に変なのかどうかがわからなくなります。
とはいえ、基本的にレメディーエンターテイメントのゲームのストーリーはおまけです!
Control(コントロール)はアクションゲームとして良い!
ストーリーは意味不明ですが、やっぱりアクションは非常によくできています。
今作の主人公ジェシーは変形する銃(サービスウェポン)を使い、ヒスという人が変異した?人型の敵と戦います。
敵は強いです。結構油断するとやられます。
成長要素、武器改造、スキルなど、自分なりのビルド要素もあります。
個人的に最強はテレキネシス(その辺の物体を浮かび上がらせて敵に飛ばす)です。
レベルアップさせると3つまで持ち上げて、3体に飛ばせます。
これが超強い。その辺にある物体(椅子とか机とか)も飛ばせますし、何もない時はその辺の壁を崩してコンクリの破片を飛ばします。
スタミナのようなゲージがあるので、連投はできないですが、正しく使えばぺちぺち撃って倒すよりも格段に速く倒せます。
また、空中浮遊もできるようになります。
ちょっと斬新です。フロアによっては、数階が吹き抜けになっていたりしますが、そこをふわぁーっと浮かび上がって行けます。
個人的には空中浮遊できるようになってからがこのゲームの本番かなと思います。
シールドや洗脳はあんまり使わなかったです。
そして、レメディーエンターテイメントの伝統(と勝手に思っている)である「当てた感」が気持ちいいです。
敵を倒すと、もやが出るというか、空中に残る粉みたいなのが出るというか、独特で、それが当てた感、倒した感と相まって、アクションそのものも楽しくなっています。
Control(コントロール)は探索型TPS
収集物が山ほどありますし、隠されたアイテムなどもたくさん。空中浮遊できるようになると、これまで行けなかったところなんかにも行けるようになるので、探索が楽しくなります。
行ったり来たりが多いので、それはちょっと面倒くさくはなりますが、ストーリーを追うだけであればそれほど苦労しません。
敵のリスポーンは結構早い気がするので、一度倒しきったエリアでも、しばらくたってから行くとまたいます。
敵が出るとそのエリアから出られなくなるので、どこかに向かう途中などだとちょっと面倒に感じる時はあります。
探索にしても、素通りしていて気づかなかった場所や、絶対気づかない隠し部屋などがたくさんあるので、実績解除を考える場合は攻略サイトが必須になります。
サイトによっては情報が異なっていたりするので、それでも大変ですが。
Control(コントロール)のグラフィックは良い!
グラフィックは良く、アランウェイクから続く光の表現だったりが非常に不気味で、神秘的に使われています。
全てFBC内での話なので、外に出ることはない(変な亜空間みたいなところには行きますが)ので、景色を眺めることはありませんが、その辺に転がっているオブジェ(オフィス用品など)は良くできていますし、破壊することもできます。
個人的に「灰皿の迷宮」のデザインは斬新でした。
なんというか、終わらない廊下、伸びる天井、増えるドア、みたいな映画「インセプション」みたいな空間が広がります。
このステージデザインは何とも言えないControl(コントロール)でしか体験できないステージだと思います。
ステージ各所には仕掛けや記録映像が残されています。
アランウェイクの「ナイトスプリングス」のように、その辺にあるプロジェクターから「LOST」の「ダーマ・イニシアティブ」の紹介動画みたいな動画を随所で見ることができます。
これらの動画はすべて実写で、博士がなんかやらかしたんだろうなぁ、ということがちょっとずつわかる感じの内容にはなっています。(いろいろ意味不明ですが)
極めつけは博士が登場するミュージックビデオ。唐突に流れ出した時は笑っていいのか慄いて良いのか、感情がごっちゃになります。
人のグラフィックも良くできていて、若干憎たらしいキャラが程よく出てきます。
主人公のジェシー、正面から見るとそんなにブ○イクではありませんが、光の当たり方によってはゴリラ風ブ○イクになります。
これは少しげんなり。
もう少し日本のゲームみたいに、見てて楽しいキャラにしてほしかったなと思います。
コスチュームがいくつかあるのですが、どれも微妙。
色っぽさを求めるものではないですね。
Control(コントロール)は難易度高め?
Control(コントロール)を何の設定もいじらずに進めると、そこそこな難易度になります。
敵の湧き方も多いですし、中には透明になって強烈な一撃を放ってくる雑魚敵(人型ですらない)もいます。
回復は敵にダメージを与えた時に落とすドロップアイテムだけなので、連戦の時は逆にダメージを与えまくる方が生存率が高くなったりします。
隠れてこそこそ、というのが基本できないゲームなので、うろうろしながら、時には空中浮遊で上に逃げつつ、ダッシュして、物体を投げつける、みたいな戦闘スタイルになります。
よくわからない空間で一つ目の巨大な化け物と戦うところがあるのですが、何回か諦めかけました。
攻撃云々よりも、足場が無くなって落下してリトライ、というのがうざすぎて……
あと、2つ目のDLCのボスは超強かったです。
このゲームの難易度、実は変えられます。
一撃で倒せるモードみたいな、ぬるま湯どころかゲームの存在意義を疑うレベルの簡単難易度も用意されています。
どうしても倒せない敵が出たら、このモードであっさりクリアすることができます。
しかもいつでも難易度は変更できるので、DLCのボスはこれで倒しました……
Control(コントロール)はアランウェイクと同じ世界
Control(コントロール)のDLC「AWE」は、アランウェイクの後日譚な内容になっています。
ぜひプレイする前にアランウェイクをプレイしておきたいですね。
PSではアランウェイクが発売されなかったので、日本のPSプレイヤーは「アランウェイクって誰ヨ?」みたいになったんじゃないかとは思います。
アランウェイクもプレイした私としては、前情報なし(DLC全部入りを買った)だったので、うれしい驚きでした。
アランウェイクのように光で闇を払う演出があったりと、よく考えられていました。
Control(コントロール)のレビューまとめ
これまでよりもストーリーが意味不明で、これまでよりもアクションゲームとしてよくできているControl(コントロール)。
未プレイなら絶対に一度はやった方が良い秀作です。
ストーリーの難解さ(というか意味不明さ)さえ目をつぶれば、一応付いていけます。
なんとなく「きっとこういうことに違いない」という解釈ができないこともないですが、基本的には深く考えてはいけないんだと思います。
今ならXbox Game Passでもプレイできるので、加入していて次のゲームを探しているならぜひプレイしましょう。