「オリとくらやみの森」は家庭用としてはXbox専用として発売されたメトロイドヴァニアなアクションゲームです。
メトロイドヴァニアといえば、「メトロイド」と「キャッスルヴァニア」を合わせた造語で、探索して最初は通れなかったところが技やアイテムを入手することで行ける場所が増える、という感じのアクションゲームです。
オリとくらやみの森は、幻想的な雰囲気とはうらはらなガチ目なアクションゲームで、なかなか一筋縄ではいかない難易度になっています。
アクション苦手な人は辛いレベルかもしれませんが、Xboxを持ってるなら一度は触ってみるべき名作アクション「オリとくらやみの森」をレビューします!
オリとくらやみの森はグラフィックが良い!
何と言っても、オリとくらやみの森ので最初に目に留まるのはそのグラフィック。
ふわふわとした淡い手書き風の幻想的なグラフィックです。
最初はほのぼのとした雰囲気が醸し出されていますが、オリ(主人公の精霊)と育ての親のナルが済むニブルの森が嵐に襲われ、存亡の危機に陥ってから雰囲気がおかしくなっていきます。
そしてオリは精霊樹の化身のセインと共に、森を救うたびに出ます。
セインを使った攻撃、時々襲ってくる怪鳥・クロの怖さ、グラフィックの雰囲気がふんわりとしたファンタジーから、恐ろしいダークなファンタジーへも移り変わっていきます。
オリとくらやみの森はアクションゲームとして秀逸
昔、某伝説的ゲームクリエイターがインタビューに答えていました。
うろ覚えですが、「ゲームは、左を押したら左に動き、右を押したら右に動かないといけない。ジャンプを押したらジャンプしないといけない」と。
レスポンスの悪いゲームは、ゲーム以前の問題で、レスポンスが良いゲーム=面白いゲーム、ではありませんが、レスポンスが悪いゲーム=面白くないゲーム は間違いありません。
どんなに優れたグラフィックで、ストーリーが面白くて、キャラクターが魅力的でも、ちょっとした段差でキャラが引っかかったり、メニューを開くのが遅かったり、ジャンプのタイミングが遅かったりするのであれば、良いゲームにはなりえません。
そういう意味で、「オリとくらやみの森」は良いゲームになる条件はクリアしていると思います。
ちょっとの操作ミスでゲームオーバーになります。
その操作ミスが、ゲームの設計ミスから来るものなのか、プレイヤーの技量によるものなのかによって、プレイヤーにかかるストレスは大きく変わります。
たとえ技量が足りていなかったとしても、ゲームの根本の設計ミスがあるのであれば、どこまで行っても「ここがクリアできないのはゲームデザインが悪いから」となってしまいます。
でも、「オリとくらやみの森」はそんな言い訳を用意してくれません。
すごく良くできたゲームで、アクションゲームとしての快適さは抜群です。
それが、またこのゲームの難しさに拍車をかけています。
オリとくらやみの森の難易度は人を選ぶ
オリとくらやみの森は高難易度メトロイドヴァニアです。
いやぁ、本当にムズイ。
ダークソウル系が性に合わないヘタレゲーマーな私は、あまり難易度の高い(単純に操作が難しい)ゲームをあまりプレイしませんが、オリとくらやみの森は最後までクリアできました。
成長要素もあって、技を覚えて強化したりできますし、アイテムを回収して体力を増やしたりもできます。
ただ、そんなことどうでもよくなるぐらい、難易度が高いステージも存在します。
脱出系のステージは特にきびしく、何回リトライした事か……
ボス戦もちょっと気を緩めるとゲームオーバーなので、緊張感がヤバいです。
前述のとおり、ゲームとしてよくできている「オリとくらやみの森」なので、ゲームオーバーの原因のほとんどが自分の操作ミスによるものです。
原因はゲームじゃなくて自分なんです。
「ジャンプのタイミングが少し遅かったから…」
「あそこで方向キーを間違えたから…」
と自分に言い訳をするつもりで、反省点を考えることしかできません。
脱出系やボス戦では、だいたい最初は「こんなの無理!」って一度は心が折れます。
でも、何度か繰り返していると、思ったより先に進めるようになったりします。
おお!これはいけるかも?と思っていると、あっさりリトライする羽目になっても、「次は行けるかも?」と思わせてくれます。
そしてクリアできた時の達成感。
それがこのゲームを進めさせてくれる原動力にもなります。
ボスを倒す直前に緊張で手が震えることなんて、これまでほとんど経験したことはなかったです。
もちろん、人を選ぶ難易度なので、何度もリトライをして心が完全に折れてしまうプレイヤーもいると思います。
その覚悟をもって臨めるなら、最高のアクションゲームの一つとなると思います。
ちなみに私の横スクロールゲーマーのレベルは、ロックマンをどのシリーズも全クリアしたことがなく、超魔界村は1面クリアが精いっぱい、シャベルナイトは途中で投げ出し、ブラッドステインドは1面のボスであきらめかけた(結局レベルを上げまくってクリア)のレベルです。
そんな私でも、あきらめずに挑戦したらクリアできたレベルなので、ある意味難易度はそれほど高くないのかもしれません。
ゲームの癖みたいなものがあるじゃないですか、例えば、右に走っていて左を向くと、一瞬立ち止まってその瞬間はジャンプできない、みたいな。
そういうのがなく、快適操作、そしてグラフィックの良さで、最後まであきらめずにプレイできたのかもしれません。
オリとくらやみの森に必要スキル
結局、このゲームをクリアするのに最も必要なスキルは、自分の成長です。
このゲームの実績に、ノーコンティニュークリアがあります。
いや、さすがに無理です。開発者は何を考えているんですか。
でも、ネット上を見ていると、その実績を解除しているプレイヤーがいるんですよね。
私はできる気が全くしません……
個人的にはクリアできたことだけでも自分をほめてあげたいです。
レベル的なものもあるので、一応強化すれば少し難易度は下がっていきます。
でもどんなにレベルを上げてもゴリ押しは効かないです。
続けていると、そのことが適切な難易度だと思えるようになるので不思議ですね。はまっていると言える状態です。
どうしても、という時はYouTubeの攻略動画に頼りましょう。
結局は自分の腕次第なのですが、頭の中でシミュレーションしてから望めると、操作も少しはうまくなる気がします。
脱出のところとかは、ちょっと進んでも初見でミスするところが多かったので、YouTubeで最後まで見てから挑んでいました……
これが正しいプレイ方法なのかどうかはわからないですが、それでも自力?でクリアできた時の達成感は半端ないです。
オリとくらやみの森レビュー:まとめ
前述のとおり、私はもともと上手いゲーマーではありません。
どちらかというとヘタレな分類のゲーマーなので、基本的に高難易度はプレイしません。
でも、「オリとくらやみの森」は最後までできました。
何回リトライしても、ついつい続けてしまう魅力があります。
操作性、グラフィック、あと音楽やSEも良いです。
下手な私でもクリアまで続けられたぐらい、よくできています。
「メトロイドヴァニア」が大好きなら一度はプレイするべきタイトルです。
間違いなく、最高の一本になるはずです。
ちなみに、同系統の「Hallow Knight」を「オリとくらやみの森」の後にプレイしましたが、オリとくらやみの森の快適さと比べてしまい、結局ほとんどプレイしないまま諦めてしまいました……